わたしを離さないで(カズオ・イシグロ)

以前ノーベル文学賞を受賞したとのことで名前だけは聞いたことがあった、カズオ・イシグロ。たまたま本書を見つけたので読んでみた。

少年・少女時代の心情がいくつものストーリーによって徐々に語られていき、同時に主人公たちの運命についても次第に明らかになっていく。はじめは予想もしていなかった展開に衝撃を受けた。しかも主人公たちと同じようにいつの間にか知っている、という状態になるように話が展開されていくことで、運命の波に翻弄されるような気分だった。

『日の名残り』『充たされざる者』『わたしたちが孤児だったころ』も読んでみたい。

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