最強組織の法則 新時代のチームワークとは何か(ピーター・M・センゲ)
オススメ度:★★
「エンジニアリング組織論への招待」を読んでいて出てきた「システム思考」の概念を理解するために、読んでみた。1990年台にベストセラーになった本らしい。
システム思考とは、現象を理解する際に、いくつかの要素が相互に関係して現象を生み出していると捉え、その構造を明らかにする考え方、と理解した。その例として蛇口で水を入れる行為で説明されていたのが印象的だった。ただ、この本では「システム思考」だけではうまくいかず、「自己マスタリー」「メンタル・モデル」「共有ビジョン」「チーム学習」も合わせ持つ必要があると説明されており、そのいずれもなるほどなと思う内容だった。
本書を読んでいると、今の職場で感じている難しさなどにどう立ち向かっていこうかと考えるきっかけや、ヒントを与えてくれるように感じた。身近なところからこの本の内容を共有していき、組織に少しずつ影響を与えていきたいなと思う。
以下、メモや気になった点:
- 原因と結果が時間的・空間的に近いという観念を捨てる
- コップに水を入れる行為をシステムととらえるのが新鮮だった
- 一見システムでないと思うものも見方を変えればシステムだという例
- システムと捉えることで、人が蛇口をひねるという方向だけじゃなくて、水の水位によって人の手の動きに影響を与えている方向も認識できる
- 変化に対応することではなく、変化を生み出すことが肝心
- 意見交換では全員が仮説を呈示すること。仮説なので率直な意見交換につながる。
- 意見交換とディスカッションの違いを認識すること
- 意見交換は新しい意見を見つけるため
- ディスカッションは合意や決定を下すため
- 学習には時間がかかる
- すぐれた組織で上級管理職の注意が必要なのは、複雑で、ジレンマを伴う選択肢の多い問題だけ
- 些細な問題に時間を使うと学習する時間がなくなる
- 学習する組織のリーダーシップは子育ての技術と同じ
- マイクロワールドはどうやって作るのか?
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