意識はいつ生まれるのか(マルチェッロ・マッスィミーニ、ジュリオ・トノーニ)

書店で平積みしており面白そうだったので読んでみた。「進化しすぎた脳」を読んで以来、脳に興味を持っており、それにつながる話かなと期待した。

9章構成で、前半は意識に関する謎を次々に上げていき、それを説明できる統合情報理論を登場させた上で、後半は謎を解いていく流れだった。理論的な話ばかりではなく、昏睡状態、植物人間など実例がたくさん盛り込まれているため、非常にわかりやすく、どんどん引き込まれるように読んだ。

特に「選択肢の豊富さ」と「統合されて一体として動く」ことを両立したときに初めて意識につながるという話は面白かった。

まだ自分の中にすっと落ちている感じはしないが、余韻を味わっていこう。

メモ

  • 人間が「暗い」と報告するとき、排除されている可能性は非常に大きく、発生する情報量も同様に大きいp117
  • 意識を生み出す基盤は、おびただしい数の異なる状態を区別できる、統合された存在であるp126
  • 小脳の神経細胞の数は視床ー皮質系より多いが、統合されていないため意識に関係ないp145
  • 意識が発生するには情報を統合する必要があるため時間がかかる(0.3-0.5秒)p168

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